本を片手に京都をめぐる 【梶井基次郎「檸檬」】みすぼらしく美しいもの、それは心の起爆剤 「それにしても心という奴はなんという不可思議な奴だろう。」 『檸檬』梶井基次郎 新潮社 昭和42年12月10日発行 あらすじ 「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。焦燥と云おうか、嫌悪と云おうか」という文章で始まるこの短編... 2020.09.04 本を片手に京都をめぐる
本を片手に京都をめぐる 【森鴎外 「高瀬舟」】濃い影をもつ京都の一面【足るを知る心】 華やかな街、豊かな人々が集う京都という場所で、貧困の中にあった兄弟。その兄が弟を殺した咎で罪人を運ぶ高瀬舟に乗っています。夕方から夜になってゆく、そんな静かな高瀬川の上、同心と罪人、二人の間の会話だけで進むこのお話は、なんとも圧倒的な力をも... 2020.09.01 本を片手に京都をめぐる