京都 本

本を片手に京都をめぐる

【梶井基次郎「檸檬」】みすぼらしく美しいもの、それは心の起爆剤

「それにしても心という奴はなんという不可思議な奴だろう。」 『檸檬』梶井基次郎 新潮社 昭和42年12月10日発行 あらすじ 「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。焦燥と云おうか、嫌悪と云おうか」という文章で始まるこの短編...
本を片手に京都をめぐる

【森鴎外 「高瀬舟」】濃い影をもつ京都の一面【足るを知る心】

華やかな街、豊かな人々が集う京都という場所で、貧困の中にあった兄弟。その兄が弟を殺した咎で罪人を運ぶ高瀬舟に乗っています。夕方から夜になってゆく、そんな静かな高瀬川の上、同心と罪人、二人の間の会話だけで進むこのお話は、なんとも圧倒的な力をも...
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