【ドゥリムトン村】京都の中の小さなイギリス

ドゥリムトン村 23 京都の本屋・カフェ・ブックカフェ

 

京都、亀岡に小さな英国の村があります。今回訪れたドゥリムトンヴィレッジは、レストランエリアと、宿泊エリアを備えた施設。宿泊エリアはお泊りの方のみが入れるそうですが、レストランの利用だけでも、イギリスの田舎の村の雰囲気を楽しむことができます。

読書好きとしては、イギリスの作家さんや、作品を思いながら心行くまで夢想の世界に入りこむことのできる、素敵な空間です。ご紹介します。

 

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ドゥリムトンヴィレッジ

 

ドゥリムトン村外観

 

ドゥリムトンヴィレッジホームページ

 

◆ポントオーク・ティールームレストラン
京都・亀岡のお山に佇む英国スタイルのティールーム レストラン、ポントオークは
ドゥリムトン村の入り口です。
英国コッツウォルズの牧歌的な風景の中でフィッシュアンドチップス、ローストビーフ、
アフタヌーンティーなどイギリスの香りをお楽しみください。

◆ドゥリムトン村
レストラン内レセプションから奥に続く小道を行くと英国カントリーサイドで出会うようなパブ、
B & B (イギリスの宿泊様式、ベッド&ブレックファースト)のコテージや教会が
出迎えてくれます。 記念日などの思い出作りに是非ドゥリムトン村でお過ごしください。
 ※ドゥリムトン村へのご入村はご宿泊、挙式の方のみとなります

ホームページにはこのように書かれています。今回はポントオーク・ティールームレストランを訪れました。

 

車道から見た光景が冒頭の写真なのですが、世界観が出来上がっていますね。本当に、英国の田舎に来ているかのよう。

 

 

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ドゥリムトン村 パブ

まずは、小さなパブが見えます。中を覗いてみましょう。

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中もばっちり!イギリスですね。酔っぱらったまあるいお腹のおじさんに出会いそう。

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細部まで、じっくり見たくなります。

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馬車を納めた納屋のような小屋。シェイクスピアの生まれた村、ストラッドフォードアポンエイボンという村で、こんな納屋を見ました。シェイクスピアの生家は、農家でした。

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リースの飾られた、小さな教会のような建物。

 

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こちらの建物を覗くと、

 

 

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花嫁衣装が飾られていました。

こちら、申し込めば小規模な結婚式も挙げられるのだそう。左側のドレスも素敵です。

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さて、入っていきましょう。ショップ兼エントランスがあります。

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こんな看板もお出迎え。ショップ兼エントランスでは、レストランでのメニューから、食べたい物を注文、お会計を済ませます。ショップの中も素敵でしたよ。商品があるので撮影はできません。

 

さて、ドゥリムトンヴィレッジのメイン通りです。

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ああ、なんてかわいらしいのでしょう。

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ポントオーク・ティルームレストラン

レストラン入り口はこちら。猫ちゃんが座ってます。

少し、村の通りを散策してみましょう。

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イギリスのビールでしょうか。

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ツタが茂る、洗濯物が干された民家風の建物。

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アンティークショップ。

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小さな小屋は、混雑時はお席になるよう。

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美容室、発見!中には、

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オーナーの買い付けたアンティークでしょうか。美容室の椅子と、タイプライターが。

タイプライターといえば、私はアガサクリスティの『おしどり探偵』のタペンスを思い出します。探偵を始めるにあったって、「繁盛している事務所の優秀な秘書」になりきろうと、タイプライターをたたく、奥さんのタペンス。

アンティークのタイプライターは、実際に使わなくても欲しくなってしまう人、多いのではないでしょうか。

まだまだ、細かく見ていたいのですが、そろそろお食事の時間です。

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レストラン

さあ、レストランに向かいましょう。

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レストラン内では、席に着いたまま、周りに迷惑にならないようにであれば、写真はオーケーとのこと。動画や、歩きまわっての撮影はできません。

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私たちが通されたのは、一階のお席。素適です。いつも思うのですが、家具や食器をこれでもかと見える形で置いているイギリスのインテリア、どうしてまとまって見えるのでしょう。アイテムが、それぞれあるべき場所に収まって、暖かく、居心地よく設えられていますよね。

100年ほど前などはバッスルで広がったスカートで、婦人たちはこのような部屋を行き来したのでしょう。上手く、スカートをさばくのも、淑女に必要なスキルだったでしょうね。

このレストランでは,メイドの衣装の店員さんが、私たちの給仕から、暖炉の火の調節、猫ちゃんのお世話までされていて、本当に本の世界の登場人物のようでした。そう、暖炉のスペースに薪ストーブがあり火は本物でしたよ。

 

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蓄音機。レコードがのっています。こちらもアンティークでしょうか。

 

 

 

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はい、王道です。イングリッシュアフタヌーンティーです。

ホテルのお洒落すぎるケーキスタンドとは違う、オールドファッションのイングリッシュアフタヌーンティー。読書好きの妄想を止めることができません。少し、お付き合いください。

『不思議の国のアリス』も王道のイギリスの作品。マッドハッターのお茶会はさんざんでしょうね。アリスは、現実を思い出すとき「お茶の時間までには帰れるかも」とつぶやきます。

『メアリー・ポピンズ』では、メアリーのおじさんを訪ねたとき、笑いガスで部屋の中で浮いてしまったおじさんと、空中での楽しいお茶の時間を過ごすシーンが描かれていました。

こちらのアフタヌーンティーセットのケーキは、選ぶことができ、私はヴィクトリアンケーキを頼みました。下の段には、キュウリの入ったサンドウィッチ。キュウリはイギリスでは貴重な野菜とみなされた時代があったのですよ。『紅茶画廊へようこそ』という本は、紅茶にまつわるあれこれを、私に教えてくれた、挿絵のたくさんある素敵な本です。ヴィクトリア女王とアルバート公のティータイムについても、この本が想像を掻き立ててくれました。

 

写真では見え辛いですが、ケーキスタンドにはミートパイもあります。

ミートパイは『小公女』の主人公、セーラが、学校でこき使われる女中のベッキーに、こっそりあげるプレゼントでした。お腹にたまって、でも、エプロンのポケットに入る、内緒の贈り物。

 

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スコーンには、クロテッドクリームとマーマレードジャム。アガサクリスティは、老嬢マープルのシリーズ作品の主人公ミスマープルに老舗のホテルで出される「本物の」スコーンを称賛させていました。

ジンジャークッキーもありますね。あの、悪名高いヘンリー8世が、ショウガを病気予防のため食べることを勧めた、というのは本当なのでしょうか。

 

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ごちそうさまでした。夫婦で、ローストビーフ、フィッシュ&チップスといただいてからの、アフタヌーンティー。王道を全て味わいました。

子供の頃、ロンドンで食べたフィッシュ&チップスは脂っぽかった記憶があります。よく、イギリス料理が不味いと言われる、そのイメージが記憶を改変しているかもしれませんが。

ですが、こちらサで出されるフィッシュ&チップスはサクサクふわふわ。ローストビーフも大満足のお味。大胆な盛り付けは、イギリスらしかったです。

さて、まだお庭を少し、探索します。

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世界観、壊しません。イギリスはガーデニング大国でもありますね。ピーターラビットがその辺りに隠れていそう。

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農家さんが庭に昼食の用意をしたのかな。

この冬枯れのお庭では、イギリスの荒野、ムーアを連想してしまいます。夏の間は穏やかで日差しにあふれるムーアですが、厳しい冬は人の叫び声のような風が吹き渡る、そんな作品を思い出します。

バーネット『秘密の花園』にも、ムーアの風の音についての描写がありました。主人公、メアリー・レノックスはムーアに建つ、陰気な屋敷の中で、風に紛れて聞こえる泣き声を辿り、屋敷の子息・コリンに出会いました。

エミリーブロンテ『嵐が丘』でも、ヒースクリフが彷徨い続けるのは、やはり荒涼たるムーア。

イギリスが優れた作家を生み出したのも、人々を屋敷に閉じ込めてしまうムーアの風のせいかもしれません。イギリスの人が短い夏と太陽に焦がれ、ガーデニングに精を出すのは、その反動でしょうか。

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いかがでしたか。

読書好きの方にはぜひ訪れていただきたいところでしたよ。

私は、ピーターラビットの絵本で最初のイギリスの本と出合っています。シェイクスピアも読めば、指輪物語もハリーポッターも読みます。ヘンリー8世にまつわるあれこれも読みます。エリザベス1世下の、無敵のイギリスは、奴隷貿易という暗い罪の歴史も紡ぎました。産業革命下のイギリスにも興味があります。そして、一番読みふけったのはアガサクリスティ。ミステリ好きになったのは、彼女の作品を知ってからでした。

本が好きな人は、あるある、と思っていただけるでしょうか。昨日、日本の歴史小説を読んでいても、今日はイギリスのミステリを楽しめる。明日には、明治の文豪作品に手を伸ばす。そんな風に、読書好きたちは時間も空間も一息に飛び越える旅をすることが出来るのだと思います。

ドゥリムトンヴィレッジは時間や空間をふわりと超えさせてくれる、素敵な場所でしたよ。皆様も、ぜひ、訪ねてみてください。

連想ゲームのような、まとまりのない文章を書いてしまいました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

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